平成から令和にかけて、次々と大きな災害に襲われる日本列島。2024年は、石川県で大きな地震が発生し、甚大な被害を生んでいます。このような災害を通じて繰り返し指摘されるのが、被災・避難した人たちの生活の苦難です。
この問題は、平成期の最初に大きく取りざたされました。島原半島に位置する雲仙・普賢岳で平成2年(1990年)にはじまった「平成大噴火」。これが、被災・避難生活の問題が問われた出発点だと言われます。
今ふたたび、その歩みを振り返り、教訓を引き出そうという機運が高まっています。鎮西学院大学では、噴火開始から35年となる来年を前に、あるアクションを計画しています。それは、当時の出来事を時々刻々と見られるようなデジタルアーカイヴの構築です。
その第一歩となるのが、数年間にわたる報道記事のコレクションづくりです。きっかけとなったのは、全97冊のスクラップブックとの出会い。そこには普賢岳の噴火に関わる記事が7年半(およそ90か月間)にわたって収載。全国紙および地方紙の5紙から、少なく見積もっても1万本以上の記事がありました。
今回は、その製作者である川原和博先生(活水高等学校 活水中学校)にお会いして、スクラップブックの製作にかけた経緯と思いをお聞きします。主として参加するのは、吉田ゼミの1年生たち。しかし、学内の関係者であれば誰でも参加可能です。希望者は吉田あてにご連絡ください。また、参加されない皆様も今回の企画について知っていただき、今後のチャレンジを見守っていただければ幸いです。
文責:吉田(鎮西学院大学 経済政策学科)