社会福祉学科の講義では、大学教員の他に現場職員や当事者の方々など様々な方々をお招きして授業が展開されます。先日の「ダイバーシティ社会と福祉」の最終講義では、社会福祉法人『ながよ光彩会』理事長の貞松徹様をお迎えし、講義を頂きました。理学療法士でもある貞松先生は若い頃はバックパッカーとして、世界各国を巡った経験からJICA(国際協力機構)や経済産業省との共同医療福祉プロジェクトにおいてプロジェクトマネージャーを務めるなど、豊富な国際経験をお持ちです。
現在は介護福祉施設の理事長でありながら、身近な地域の一人一人の想い、生活、文化に仕掛けと仕組みをデザインし、子どもから高齢者までが集える街づくりを実践されています。そうした中で近年、鉄道の駅の無人化が進んでいます。長与駅も同様でしたが、JR九州は『ながよ光彩会』が介護のスキルがあることから、初めて民間による駅の業務委託をしました。長与駅は町民が利用するだけではなく、今は町民が集う場所となっています。
このバイタリティ溢れる貞松先生の熱い語りに、学生たちは引き込まれ、最終講義を締めくくるにふさわしい内容となりました。講義が終わり、学生たちからは「ダイバーシティは大きなこととして捉えるのではなく、身近なことから考えていくことが重要だと感じた。」とか、「自分も将来このような街づくりを行い社会に貢献したい。」といった感想が多く寄せられました。
「ダイバーシティ社会と福祉」は毎回、福祉の各分野で優れた実践に取り組まれている方々をお呼びして講義・演習をして頂きました。改めて感謝を申し上げますとともに、学生の一人一人がそれぞれポリシーを持って社会に羽ばたいていけるようなヒントを今後もご教示くださればと思います。貞松先生、ご講義頂き本当にありがとうございました。
文責:菅 達也