社会福祉学科には「どんな先生がいて、どんな研究をしているのか」興味や関心を持ってもらえるように教員紹介を行います。今回は社会福祉学科の岩永耕先生です。
はじめまして、2023年度4月から社会福祉学科で務めています岩永耕と申します。本学では社会福祉士になるための必須科目である「貧困に対する支援」「社会福祉調査の基礎」や、経済政策学科の方でも履修できる「社会保障」、さらに社会福祉士資格を取るための「ソーシャルワーク実習」や実習にいくために必要な「ソーシャルワーク実習指導」・「ソーシャルワーク演習」といった科目を担当しています。
「社会福祉調査」とは、ざっくりいうと「アンケート」や「インタビュー」のことで、私たちのすんでいる社会で今、何が起こっていてどんな状態で誰が困っているかなどを調べる方法について学んでもらっています。この授業を通して、科学的にデータを集めるにはどうすればいいかを楽しく理解することができます。
私は2000年から、諫早市にある森山町の「社会福祉協議会」というところで、「ボランティアコーディネーター」や「ソーシャルワーカー」として13年勤めました。その間に、民生委員さんの事務局、地区社会福祉協議会のサポート、赤い羽根共同募金の担当、いきいきサロンの啓発、地域福祉活動計画の策定、日常生活自立支援事業の専門員、通所介護事業の管理者などなど、いろんな仕事を経験させてもらえました。また1年間だけですが、諫早市の「高齢介護課」という部署に社会福祉士として出向させてもらい、市の職員として高齢者の孤立防止などにも関わりました。そういう経験もあって「地域福祉」という分野で研究しています。
この「地域」というのはざっくりいうと「ご近所」のことで、だれかのサポートが要るひとたちを、ご近所で支えていこうというのが地域福祉の考え方です。博士課程では、特に一人暮らしの高齢女性がどうしたら孤立しないかについて研究して論文を書きました。現在はそこからさらにテーマを広げて、高齢者が月に数回近所で集まる「ふれあい・いきいきサロン」という活動の効果について、研究・調査を続けています。さらに近年は「あきやま病院」の先生方と共同で、アルコール依存に関する研究調査を続けています。興味があれば、ぜひ研究室に遊びに来てください。