こんにちは!社会福祉学科のことをもっと知ってほしいとの思いから、リレー方式による教員紹介を行いたいと思います。社会福祉学科には「どんな先生がいて、どんな研究をしているのか」興味や関心を持ってもらえると幸いです。今回は山口先生です。
私は現在大学で精神保健福祉士の養成に携わるとともに、障がい者のグループホームを運営しています。福祉の道を選択したのは、両親が自宅の一部や敷地内のアパートを開放し、精神障がい者の方のために共同住居や作業所を運営しはじめたことが大きく影響しています。10代の頃から障がいのある方と日々の生活を共にしてきたなかで、一人ひとりの思いや人生に触れ、福祉への思いを強くしました。20代では、大学院で福祉について学びながら、職員として働きつつ、研究と教育を続けてきました。30代では、運営する福祉系NPOの事業課題を考えるなかで、経営学について研究しようと思い立ち、再度大学院に進学しました。そうした中で経営学の知見をどのように福祉分野へ応用していくのかが、私の新たな研究テーマとなっています。これからは法人経営の視点に立って、保育分野や介護分野の経営について考えていきたいと思っています。
社会の様々な局面で持続可能性が問われる今、「利用者良し」、「組織良し」、「地域良し」といった近江商人の「三方良し」の精神から学ぶことは、これからの福祉のあり方を考える上でも重要になっていくのではないでしょうか。これから福祉を学ぶ学生の皆さんには、現実課題に流され過ぎず、限りある資源を冷静にみつめ、創意工夫をしながら未来を切り開くことができる人材になってほしいと思います。そして地域の持続可能性を高めるソーシャルワーカーとして、今後の福祉専門職の高度化・専門化に対応できるよう、福祉や経営についてより深く学んでほしいと願っています。
最近取り組んでいる研究では、大地と自然、人の営みを考えるジオパークという自然公園を巡りつつ、すべての人が安心して楽しむことができる観光地づくりを目指して、全国各地で観光マップの制作やガイドの方への研修等を行っています。福祉は生活に密着しているからこそ、様々な視点からアプローチができます。皆さんの問題や関心を福祉に結びつけながら、これからの社会のあり方を考えてみませんか?
ジオガイド 現地で車椅子体験 ユニバーサルツーリズム研修会 高齢者・障害者のジオ観光を支援 糸魚川で研究調査 : 上越タイムス社 (j-times.jp)