言語の壁や文化の差、ありとあらゆる違いに直面した留学１ヶ月目。思い返してみると本当に1日1日が長く感じたなって思います。中学生の頃からずっと憧れていた留学生活が始まって、私の予想では「あっという間に１ヶ月なんてすぎるのだろうな」と考えていたのですが、実際はその逆で色々な壁にぶつかりながら進んできた毎日はすごく長く感じたのですよね。

    そんな私の留学生活も２ヶ月目に突入していきます。まず２ヶ月目に突入してすぐ、私にとって嬉しい出来事がありました！言語の壁にぶつかってから、自分の勉強に対する姿勢や考え方を見直し、心を入れ替えてタイ語の勉強に取り組んできた私ですが、ある日いつも通り学校に来て先生と会話をしていた時に、先生のタイ語を聞き取れるようになっていることに気がついたのです。もちろん全てを聞き取れたわけではありませんし、意味まで理解できた単語はほんの３つとかです。しかし、以前までは呪文のように聞こえていたタイ語が、正確に聞き取れるようになっているのですよ！これには本当にびっくりしました！あの時の興奮は今でも鮮明に覚えています。

   しかし、なぜ、ある日突然聞き取れるようになったのでしょうか・・・。色々な理由があると思いますが、やはり自分自身の語学を学ぶ姿勢が変わったことが、結果に繋がったんじゃないかなって感じています。何事もそうですが、努力したことが結果となって戻ってくる。そして、その瞬間は本当に心から幸せを感じる瞬間となるのではないでしょうか。特に留学１ヶ月目、言語ができないことを背景にコミュニケーションがうまく取れず、海外での孤独を体験した私にとっては、「言葉が聞き取れる」という結果は涙が出そうになるぐらい嬉しいことでした。留学２ヶ月目は、そんなハッピーな出来事からスタートしていくこととなります。

   その後の私はというと、とにかくタイ語が聞き取れることが嬉しくて、勉強してはいるものの、めちゃくちゃな文法と覚えたての単語を使って色々な人に話しかけていきました。まだまだ言語の壁を越えたとは言えませんが、言語の壁をよじ登り、垣間見た「壁を越えた世界」は輝きを放った楽しい世界だったのです。それは、それは毎日が楽しいわけですよ！

   スキップをしながら学校へ行きたいぐらいの気分でしたし、もっともっと色々なことに挑戦してみようじゃないかって前向きになれたのですよね。1日が長く感じていた１ヶ月目とは違って、ほんとあっという間に1日が過ぎていく感覚がありました。

   しかし、そんな幸せな日々も長くは続かず、またドン底に落とされてしまう出来事が起こりました。これについては次回の日記でお話ししたいと思っています。タイの10月はずっと続いていた雨季が終わりを迎え、３０度を超える暑い毎日がやってきました。それと同時に私のタイでのサッカー生活もスタートすることとなります。私は留学先であるC A S（College of Asian Scholar）大学の「大学チーム」の一員として、チームに参加させていただくことになりました。C A S大学は、学長がプロサッカーチームを経営しているということもあり、大学とプロチームが常に提携をしながらトレーニングや試合を行うという、日本と比較すると珍しいシステムがあります。

   そんな素晴らしい環境の中で私は練習に参加していくのですが、まず一番にタイという異国の地でもサッカーを続けられることに感謝しました。それは鎮西学院大学とC A Sの両大学はもちろんのこと、日本人の私をチームの一員として快く受け入れてくれたチームメイトとコーチに心より感謝の気持ちを伝えたいです。彼らは私がチームに合流した初日から明るく私に接してくれました。まだまだタイ語が話せるとは言えない私に対して、英語やカタコトの日本語で挨拶や会話をしてくれて本当に有難かったです。

後列、左から３人目が本人

   この国で言語や文化、ありとあらゆるものを学んでいる最中ですが、私の人生にとって一番の財産となるのは、彼らを含め「タイ人との出会い」だと思います。私は言語や文化以前に、彼らから人としての生き方や心の豊かさを学ばなければいけないと感じたのです。

    ついに２ヶ月目へと突入した留学日記ですが、多くの人に読んでいただけているみたいで嬉しく思っています。私自身、本を読むことが好きで「いつか自分の書いた文で人の心を動かしたい」そんな想いを持っていました。実際に私の日記が誰かの心を動かせているのかは分かりませんが、私が書いた文章が誰かの一歩を支えられていたらいいなと心から願っております。順風満帆に見える留学２ヶ月目ですが、やはりそう簡単にはいきません！

⑨に続く・・・