多文化コミュニケーション学科の専門科目「特別講義Ⅳ A(文化・スポーツ事業論)」では、文化・スポーツ事業に関して、文化経済学、文化・スポーツ行政、クラブチーム、公営競技事業、生涯学習等の立場から、現在において多様な形態で実施されている諸事業を取り上げ、その内容、運営主体、経営戦略や諸課題について、具体例をもとにした講義が展開されています。去る6月26日(木)は同事業についての国際協力に関する講義が行われ、その最前線でご活躍されている国際協力機構(JICA)の職員様にお話いただきました。
お越しいただいたのは、JICAデスク長崎で国際協力推進員としてご活躍されている小田智子様(写真左)とJICA海外協力隊募集事務局の中本勝也様(同右)です。日本の国際協力活動において、特に文化やスポーツ活動がどのような形で活動が実施されているのかなどについて詳しくお話をいただきました。小田様はパラグアイで音楽分野の活動を、中本様はイエメンで体操競技の分野でそれぞれ活躍されました。また、任国でのエピソードや楽しいお話を交えて具体的な協力隊での活動などをご紹介いただきました。学生諸君にとっては普段聞けないお話ばかりで、有益な時間になったことでしょう。最後に学生の感想の一部をご紹介しています。
*小田智子様のご紹介はこちら(ながさき井戸端パーティホームページ)
【受講学生の感想】
私はずっとスポーツをしてきたため、今日の話を聞いてスポーツを通しての国際交流ができるということを知りました。体育の授業がない国やスポーツと触れる機会が少ない国が多くあることを知り、自分が今まで当たり前にしてきたことは当たり前ではないのだなと思いました。しかし、「スポーツで命は救えない」と言われてとても共感しました。たしかに直接的な人助けは出来ないかもしれないけど、スポーツを通して彼らの可能性の幅を広げることが彼らを助ける何かになるのではないのかなと思います。これからは私にできるやり方で国際交流をしていきたいです。(3年・男子)
私は中学生の頃から国際協力に関心があり、この大学に入学を決めたきっかけも鎮西の活動に惹かれたからなので、今回の講義は入学して1番充実した時間を過ごせました。国によって様々な文化や考え方をお互いに一つのゴール(上手くなりたいとか)に向かって、試行錯誤を繰り返しすり合わせていくことが大切だと学びました。またその国・環境だからこその知恵を活かした特技や才能を発見することができるという楽しさもあると分かりました。日本にいるうちから「楽しい・嬉しい」という感情を忘れず周りの人と共有していくことを、どこで生活しようとも大切にしていくことが多文化共生に繋がるとも学ぶことができました。お二人ともお話しされていたように、自分の好き・軸を見つけてそれを継続していくことを今後生きていく上で大切にしようと思えました。(2年・女子)
私はボランティア活動やjicaの海外協力について興味を持っていたので、今日お話を聞くことができてよかったです。アメリカやヨーロッパに憧れがありますが、南米や東南アジアに行ってみたいと思いました。英語力だけでなく行く地域の言葉を話せないといけないので努力がすごく必要だと思います。楽器が揃っていても、技術があっても音楽について教えることは難しいと思うのに異国の地で教え、音楽の先生と慕われることはすごくかっこいいです。私はスポーツしかやってこなかったので、もし機会があり挑戦できる時が来たら外国でスポーツを教えてみたいです。(1年・女子)
今日のJICAのお二方のお話を聞いて、海外に派遣されて仕事を行う事は、当然文化の違いがあり、苦悩し、イライラが積もることもあるけれど、そこを理解した上で海外に行く必要があると思いました。言語の壁があるからといって受身になるのではなく、積極的にコミュニケーションをとりながら、共に喜び、哀しみ、楽しむことが現地の人から信頼を受け繋がることができる方法であると知ることができました。(3年・男子)
担当:加藤久雄、登り山和希(多文化コミュニケーション学科)
*まもなく夏休みです!鎮西学院大学では、恒例のオープンキャンパスを実施します。詳細はこちらをご覧ください。多文化コミュニケーション学科での学びが体験できます。ぜひお越しください。