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経済政策学科

【学生レポート】地域実習研修で大阪市、堺市を訪問しました。

  • 2023.03.17
  • 経済政策学科

授業の紹介です。実習科目「地域実習」では、地域づくりの事例を視察することを中心に地域づくりの理念、手法などについて学修しています。体験を通して地域への関心を高め、地域課題を抽出し、その解決策を考える科目です。今年度は2/19~2/22の4日間、大阪市内各所でのフィールドワークを行いました。学生が作成したレポートの一部をご紹介します。

1日目

西九州新幹線に乗って、長崎から新大阪駅に到着しました。3泊4日の実習が始まります。

午後1時前に到着した訪問団は、大阪市内のベイエリアを目指し、地下鉄に乗り大阪港駅に向かいました。

訪問先① 大阪港振興協会(大阪市港区)

ここでは主に、大阪港の歴史と海上物流に関する話があった。かなり昔から大阪周辺は物流の要所であり、街の発展に貢献しており、江戸から明治期により効率的な物流のために大規模な改良工事が行われていたことが分かった。また、人工島建設とともに離着岸から陸運への受け渡しなど、かなり大規模に効率化されていることが分かった。また、戦後にコンテナを利用した海上物流によって、大幅な効率化とともに海上運輸の定期便化が可能になったことが分かった。それ以前は、船倉からそのまま物資を人力で積み下ろしを行っていたが、晴れの日にしかできなかったこともあり、膨大な時間が無駄になってしまっていた。しかしコンテナの場合、中身は濡れない上に、クレーンによる直接の積み下ろしができるため、かなり効率化が進んだことが分かった。また輸送船も、パナマ運河を通らないことを前提として、船幅を広くしより多くコンテナを運べるようにしたことが分かった。学生の質問の中で、コロナ禍によってコンテナが足りなくなってしまったという話を聞いたが、情勢を把握してどう対応するかも大事なのだと改めて感じた。話をしてくださった方も、大阪弁だったため新鮮で、話し方も面白いなと思った。

 

訪問先②  串カツ体験(大阪市西成区)

新世界(通天閣周辺)に行き、串カツ体験をしました。本場の味は??

 

2日目

訪問先③  大阪市中央卸売市場本場(大阪市福島区)

学生が青果市場でセリ体験!

 

 

長崎からもたくさんの果物や野菜が送られていました。

 

  早朝から大阪市中央卸売市場本場に行った。大阪で売られている様々な果物や野菜、海産物等をどのようにして運んでいるのか、また全国各地、外国にわたってどのように運んでいるのかなどを目で見ながら、知る事が出来た。

  いろんな話を聞いたが、特に面白かった話は、果物を目で見てランクごとに選別するという話が面白いなと思った。全国各地の様々な品種の果物を目で見て、素早くランク付けし、値段もその場で決める、人間の技とは思えないような選別方法はまさに、職人のなす素晴らしいものであると感じた。

  他にも、実際にいろんな都道府県の段ボールのパッケージを見て、それぞれの地域の特色を生かした工夫を見つけたり、珍しい特産物を見たりして、実際に見るからこそ価値のあるものばかりを見て学び取ることができ、なかなかできない経験ができた。

 

訪問先④  お好み焼き作り体験(大阪市北区)

大阪でお好み焼きを作りました!

訪問先⑤ 九州商船株式会社大阪営業所(大阪市淀川区)

大阪営業所を訪問し、レクチャーを受けました。

ここでは、九州商船が大阪で行っている活動を学んだ。ここ数年で、潜伏キリシタン関連の遺産が世界遺産になったことで、教会などがある五島にも注目が集まっているが、大手などの旅行会社はそれまで扱っていない場所であり、また、情報もそこまで多くないため、ツアーを作れなかった。五島と九州本島を結んでいる九州商船は、旅行会社達の代わりに五島を巡るツアー内容を計画し、それを旅行会社に売り込みしている。また、テレビドラマで五島が扱われたことにより、さらに五島に対する関心が高まっているので、需要がさらに高まっていた。五島のために観光を通じてより活性化しようとする方法は、自社の持つ強みをうまく生かしたとてもいい方法だと思った。

 

訪問先⑥  長崎県大阪事務所(大阪市北区;大阪駅前第一ビル)

詳しい資料を用意してくださり、自治体事務所の役割を学びました。

   2日目の最後は行政の仕事の方々から話を伺った。ここでは、九州商船さんと同じく、長崎の魅力を大阪府から伝えるという仕事であった。しかし九州商船さんとは違い、行政の仕事であり、長崎県全体の魅力を衣食住といった広範囲の分野から宣伝するという仕事であった。私は将来行政職に就きたいと考えているため、実習を通して、今回の話が最も興味深く聞き入った話だった。まず、行政職は長崎であれば、長崎県内でのみで仕事を行うものだと思っていたから、こういった各都道府県に事務所が置かれ、遠い地から行政職を行うという事を知り、そこにまず驚きがあった。また、西九州新幹線の開通で盛り上げようとしているのは長崎と佐賀のみであると思っていたが、長崎や佐賀の人が他県で活動をして全国で盛り上げようとされていたことを知らなかった。様々なところで長崎のために動いている人がいるのだと知ることができた1日だった。

 話の中で、様々なイベントを多くの企業・団体・都道府県と協力・連携して行われていると聞き、地元に対する熱い気持ちや思うが凄いなと感じた。私もこういった職を目指しているからには、自分の住む佐賀県の事をもっと知り、伝えられる立場に立てるようになりたいと思った。

 大阪府にある長崎県の食事マップの資料や昨年度行われたイベントの概要も凄いなと感じたし、県職員としてできる範囲を考えた様々な取り組みの考えられ方も凄いなと感じたし、勉強になった。

 

3日目

訪問先⑦  仁徳天皇陵およびシマノ自転車博物館(堺市堺区)

堺の地場産業、自転車の歴史を学びました。

2022年に完成したばかりの施設です。

堺市では、百舌鳥古墳群が見える展望室、シマノ自転車博物館に行った。展望室では、百舌鳥古墳群に関するいろいろな事を知ることができた。仁徳天皇陵を実際に見てみた感想は、大きすぎて水堀はみえなかったが前方後円墳の形が意外と分かり、とても面白かった。シマノ自転車博物館では、堺市が刃物の町から金属加工に強みのある町になり、自転車などを扱う大手企業が生まれたことが分かった。また自転車の発明から、ペダルつき、ギア付き、などの現在の多くの種類になるまでの歴史を知ることができ、とても面白かった。

 

訪問先⑧  大阪城天守閣

天気も良く、眺めも最高でした!

大阪城は、写真でしか見たことがないものを実際に見ることができて良かった。城内では、大阪城周辺の歴史などについて色々知ることができていい勉強になった。大阪を電車で移動しながら見て回ったが、観光客がどこも多かった。大阪城は周囲にいる人ほとんどが外国からの観光客ではないかと感じた。

【振り返り】

今回の実習では、いくつかの会社を訪ねただけでなく、大阪の名物や名所へ向かうこともできた。そうした体験はとても楽しいことであったし、それは仕事に携わった際に利用者目線で考えることができるなど、地元長崎を客観的に見ることのできる機会だったと感じた。今回の経験をしっかりと覚え、今後活かしていきたいと感じた。

 

大阪の街を歩いていて個人的に印象的だった点があります。それは長崎と比較して全体的に物価が安い点です。最低賃金では大阪は長崎より大幅に上回っているはずですが、物価は逆に大阪の方が安い点はとても気になりました。もちろん地形や都市とのアクセスのしやすさなどで運搬費が抑えられているというのもあるのでしょうが、それを踏まえても現在の長崎に物価高については改善の余地があるのではないかと感じてしまいました。二年生の頃から、地域実習に参加してりましたがコロナの影響や悪天候などを受け、実習を行えていない日々が続いていたので今回無事に参加できて非常に良かったです。今回の地域実習の経験を今後の進路選択に生かしたいです。