1月14日(火)の「中小企業論」の授業に、ベーカリーを起業されたnamipan代表の 並川千寿子氏 をお招きし、特別講話を実施しました。今回の講話では、起業に至るまでの道のりや、創業計画や事業の見通しについて、具体的なエピソードを交えながら解説していただきました。
講師は、起業を成功させるためには、まず事業のコンセプトを明確に設定し、ターゲット顧客や店舗の特徴を具体化することが重要だと話されました。このように事業全体の方向性を定めた上で、準備資金や運転資金といった資金計画を具体的に立て、必要な資金を確保するプロセスを丁寧に説明されました。特に創業計画書は、事業の進捗を確認する指標としてだけでなく、投資家や金融機関、さらには顧客に事業の魅力を伝えるための重要なツールであることを強調されました。
さらに、講話では起業後に直面した課題や、それを乗り越えるための工夫についても語られました。例えば、新たな課題が生じた際には柔軟に対応しながら計画を見直し、改善を続けることが重要だとされました。また、余ったパンを活用する仕組みや、SNSを活用したプロモーションの成功例など、具体的な事業の工夫も紹介され、学生たちの関心を引きつけました。
講話を聞いた学生たちは、創業の現実とその準備に対する理解を深めることができたようです。「準備には多くの時間と費用がかかり、創業には強い決意が必要だと学びました」といった声や、「計画書を作成することで、自分自身の理解を深め、第三者を説得するための重要なツールになると感じました」という意見が印象的でした。また、「コンセプトシートを用いて具体的に計画を立てる大切さや、ターゲットに合わせた商品開発が必要であることを学びました」という感想もあり、実践的な視点を得たことが伺えます。
今回の講話を通じて、学生たちは起業のリアルを知ると同時に、事業計画や準備の重要性を学ぶことができました。起業という選択肢が、決して簡単ではないものの、計画と努力次第で実現可能であることが伝わったのではないでしょうか。