NEWS

経済政策学科

教員紹介 深浦厚之先生

  • 2024.06.17
  • 経済政策学科

・・・今年4月に本学に着任された経済政策学科の深浦厚之先生にお話を伺いました・・・

【Q】先生の専門と講義の内容を教えてください。

【A】専門は金融を中心としたマクロ経済学です。長らく証券市場について勉強していましたが、最近は「お金とは何か」について考えています。講義ではマクロ経済学、金融論、日本経済論を担当します。いずれも内外の経済の動きをざくっとつかむのに役立ちますから、受講後は毎日の経済ニュースを理解できるようになるはずです。

【Q】お金の研究の面白さは何ですか?

【A】一言でいえばお金は人間を幸福にするのか、不幸にするのかを知りたいからです。皆さんが充実した学生生活を送れるのは授業料、つまりお金払ったからですね。とすれば間違いなくお金は皆さんを幸せにしてくれます。寄付を通じて他人を幸せにすることもできます。反面、わずかばかりのお金のために人生を棒に振る、他人を不幸に陥れることもあります。お金は人類最大の発明と呼ばれる便利なものですが、人間の感情や行為、人間の善なる姿や穢れた姿までがくっきりと映し出される魔訶不思議な存在だと思います。お金の本質を見極めれば人生の意味を知ることができるかもしれません。

【Q】趣味は何ですか?

【A】高校生のころからトータルで10数年、アマチュアオーケストラでフルートを吹いていました。

【Q】わぁ、高尚ですね!

【A】いえいえ、オーケストラって体育会系、というよりヤバい系なんですよ。特に大学のオケは。「酒の一滴は血の一滴」っていう妙な標語があって床にこぼれたお酒をなめさせられたこともあります。先輩には直立不動であいさつ、一番ひどかったのは女性団員を公然と「芸者」と呼んでたことかな。「ウチのパートは今年、芸者を5人確保した」なんてね。今じゃ考えられませんね。ちなみに僕は大学オーケストラ付属野球部のキャプテン、そして泥酔者救護班班長も務めましたよ。

【Q】泥酔者? 先生も泥酔したことあるんですか?

【A】一度だけ。酔ったまま雪の中で寝ていて、気がついたら交番の仮眠室だったということがあります。その交番は学生がいろいろないたずらを仕掛ける交番でね、どんないたずらをしたかは言わないでおきましょう。

【Q】ぜひ知りたいですけど。ところで外国生活のご経験はありますか?

【A】イギリスのシェフイールドという町の大学に足掛け3年いました。日本経済論を教えました。(写真:当時住んでいた家です)

【Q】イギリスの大学で講義ですか?

【A】みんな驚くんですけど、タネ明かしをすれば日本語学科の学生に日本語で講義しただけです。英語はいつまでたってもなかなか上達しません。

【Q】英語にまつわる面白いエピソードはありませんか?

【A】渡英当初、学食でコーヒーを飲もうと思って「coffee, please」と言ったらコーラが出てきたことが何度もありました。これはまずいと思い、次は「a cup of tea, please」と注文したらカプチーノを飲まされました。まともにオーダーできるようになるまで3か月くらいかかったかな。

【Q】発音の問題なんですね。

【A】あるパーティの招待状に「no studs」とありました。辞書に「studs : 精力絶倫男(俗語)」とあり困惑しましたが、よくよく聞いてみるとスパイクシューズ禁止という意味。みんなでサッカーを楽しむパーティだったんです。

【Q】落語みたいですね。最後に学生にメッセージをお願いします。

【A】長崎を「地方」だと思わないでください。ここが世界の中心だ、自分を中心に世界は動くのだという健全な傲慢さを持ったほうがいい。しかし同時に想像力を常に持つようにも心掛けてください。こうしたら次に何が起こるか、自分がこう考えたら他人はどう考えるだろうか、という想像ですね。他人に対する思いやりも自分の将来像も根源には想像力があると思います。世界を恐れる必要はありません。でも世界を畏れる気持ちは必要です。鎮西学院は皆さんの将来に役立つさまざまなものがコンパクトに備わっています。授業料分を取り返さないと損ですよ。